新型コロナとたたかう医療従事者の心のケア
未知のウイルスは人々を不安に駆りたて、ウイルスを連想させるものへの嫌悪・差別・偏見を生みだし、人と人との間の連帯感や信頼感を破壊します。
『最前線で対応する職員はその影響をもっとも強く受けやすいのです』
新型コロナウイルスの感染者を診療したクリニックや感染者が入院している病院に勤める看護師や医療従事者が、地元で差別と偏見で悩んでいるといわれています。
子どもを保育園で預かってもらえなくなり仕事に支障をきたしたり、近所の人から避けられたりするなど、心理的な負担が大きくなっています。最前線で働く人々へのこうした差別や偏見は新型コロナウイルスで逼迫している現状のなかで、マイナス要因であることは間違いありません。しかし看護師や医療従事者のメンタルなサポートがおろそかにされがちなのが現状です。
『医療従事者も人間です』
医療従事者、特に看護師は、患者さんに安心感を与えることを念頭に置いて仕事に従事しています。このため自分の感情を抑圧し、不安やつらさを感じてもがまんしがちなのです。病院は人手不足の中でぎりぎりの状態で医療を行っている場合が多く、ここで看護師が心身の不調を起こすと医療は崩壊します。
特に今回のような、これまで経験のない感染症の現場では、患者のケアに加え院内感染防止という重圧がかかります。しかも自分の感染という不安とたたかわねばなりません。これは新型コロナ感染症の治療にあたる病院だけでなく市中のクリニックでも同様で、院内の消毒や問診などで看護師には物理的にも精神的にもこれまでにない負担がかかっています。
こうした状況の中、前述のような中傷や差別が起きていることは医療従事者の精神的負担を大きくし、ひいては医療自体の質の低下をきたすことも懸念されています。
医療従事者も人間であり感染の不安を抱えながら仕事をしています。仕事だから当たり前という感覚がはびこっていますが、この状況は今後の感染拡大時に大きな障害になる可能性があります。看護師や医師が十分に働けるように、医療従事者へのメンタルサポートが必要なのです。

『困難な状況で働く職員がメンタルヘルスを維持するために』
- 身体的安全の確保や職務遂行に必要な技能の補強や環境整備
- 個人のストレスマネジメント能力
- 家族や同僚からのサポート
- 組織からのサポート
正確な情報を共有し、相談しやすい環境をつくり、協力し合うことが必要となります。身近な人同士で互いに支えあい、組織としてサポートすることが、このウイルスに対する最大の防御となります。
はかた駅前社会保険労務士法人では、うつ病などの精神疾患にならないように、どのような対応をすればよいか、何に気を付けなければならないかメンタルヘルスのご相談に応じています。まずはお電話でお気軽にご相談ください。